洛中のメインストリートである四条通の花見小路通から東大路通までの間には横断歩道がありません。
花見小路通と東大路通の間にある祇園ホテル横の通り(この通りの名前を知らない)から四条通を横断したい場合は、とても困ってしまいます。
この通りから四条通を横断しようとすると、横断歩道のある花見小路通まで迂回しなければならないのです。
結構、距離があるんですよね、迂回すると。
特に、ヘベレケに酔っ払っていると、一歩でも多く歩きたくないし、気分も大きくなってしまいます。
で、どうなるのかというと、渡りたくなるんですね、勿論、横断歩道の無いところを。
しかし、冷静に考えると無謀なお話です。
何車線もあり、深夜といえども交通量がかなりある広い四条通を横断するのは自殺行為です。
ところが、ある条件が揃えば、その無謀な行為も簡単にこなせてしまいます。
実は、舞妓を連れていれば、四条通に一歩足を踏み入れただけで、車が止まるのです。
あの、意地悪なタクシーでさえ急停車してくれるから不思議です。
何故かというと、舞妓をはねたら、めっちゃくちゃお高くつく事を皆さんご存知だからです。
お客のオッサンをはねても、お茶屋遊びをしている様な旦那衆ですから、一歩間違えたら大問題になるかも知れません。
ですから、タクシーの運転手は、その通りの前には、見えない横断歩道があるのを知っているのです。
舞妓のまわりは治外法権、ひょっとしたら、四条河原町の交差点を斜めにだって渡る事ができるかもしれません。