Owner's words
ホンダ・ビートの存在意義とは?
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ホンダ・ビートって、その存在だけでもウキウキしますよね。
たとえ、幌を閉めた状態でも、黒いトップが「いかにもそこが開きます!」っていう感じがして、なんだか嬉しくなってしまいます。それって、私だけでしょうか? ビートの主な特徴は、「オープン・カー」「ミッドシップ」「軽自動車」だと思います。ちょっと欲張りなパッケージングですが、「オール・イン・ワン」を求めがちな日本人の購買欲をうまく刺激した商品だと思います。 「オープン・カー」「ミッドシップ」といった非日常の中に、「軽自動車」という経済性がプラスされているのには脱帽してしまいます。
しかし、本来の車とは「嗜好品」なのです。車の好きな人は、生活必需品としての車では物足りなく感じている場合が多く、「速さ」とか「格好」といったそれを1台の車に求めがちです。
その中で、どうしても「生活必需品」としての車に、パッケージできない(できにくい)要素が「オープン・カー」と「ミッドシップ」です。
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ビートを所有する意味とは何でしょう? やはり、
「オープン・エア・モータリングを楽しみたいから」
ですね。「ミッドシップ・カー」としてのビートは中途半端な味付ですから、これを理由に上げる人は少ないと思います。 しかし、たかが屋根が開くだけで、そんなに偉いんでしょうか?
「それで?」
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ホンダ・ビートという車は、その嗜好を正当に具体化した車です。
オープン・カーは『ジャガー・Eタイプ』や『メルセデス・ベンツSL』がそうだった様に、ずっと昔から2人乗なのです。
ミッドシップにな(ってしま)ったのは、絶対にFRは作らない(?)というホンダとしての意地ですかね? これなら大義名分はたちます。ですからビートは、コーナリング・マシンとしてのミッドシップ・カーでは無く、「何となくこうなってしまいました……」みたいなノリのミッドシップです。
エンジンをターボにしなかったのは、「ホンダがターボの軽自動車エンジンを持っていなかった」というのが実情だったのでしょうが、結果的に正解です。
ビートはエンジンに力が無い分、ギア比を低めに設定し、エンジンが軽快に回る様、考慮されています。660ccですから絶対的なパワー不足は補えませんが、車として走る分には充分に許せる範囲です。
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最後にキャンバストップの折りたたみ式屋根です。
オープン・カーはこれでなければいけません。開け閉めが簡単で力も要りません。 一方、カプチーノはハードトップの一部取り外し式です。タルガ・トップを楽しめるというメリットはありますが、所詮、タルガはタルガで純粋なオープン・エアでは無く、サンルーフの延長でしかありません。
そのキャンバス・トップですが、雨の日等には雨漏りしがちです。でも、それが良いのです。
たまの休みに現実から抜け出して、暖かくなれば喜び、寒くなれば憂鬱になる。四季を感じ、常に日焼けする、そんな非日常を楽しみ、克服する喜びを送りたい人達の為に、ホンダ・ビートはあるのです。
う〜ん、なんだかありがちなオチになってしまった。イカンなぁ、こんなんじゃ……
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